推しくんと接触イベント
今、私の推しているグループは、ボーカルグループだ。知名度は、たぶん20.30人に1人知っているかどうか、というところだろう。曲も良いしみんな歌唱力もあるのになぁ。なかなか現実は厳しいよね。
推しくんのグループ内での人気は…あんまり高くない。
ランダムに出るチェキやグッズの交換やお譲りはよく見かけるし、特典会をして推しくんの列に並ぶ人は少ない。いつも同じメンバーだ。
でも、私にとって推しくんはとてつもなく素敵だ。
格好良くて背が高くてスタイル抜群で、笑うと可愛くて、頭がいいからMCをやらせてもボケをやらせても期待以上のもので楽しませてくれる。好きで好きでたまらない。
元々収集癖の強いオタク。だから、推しのメンバーカラーのグッズやチェキが欲しくてたまらなくなる。当たり前の心理だと思う。だって好きなんだもの。
でも、これが結構エゲツない。
ジャニオタの人は分かると思うけど、ジャニーズって推しのグッズを揃えようとしたら、比較的に良心的な仕組みになっていると思う。推しの写真が欲しかったらジャニショとかで選んで買える。
でも、今の押しグループは、チェキを複数人数いるなかからランダムで推しを引き当てなきゃならない。
交換やお譲りの出やすい推しくんだから、そんなに困ったことはないけれど、人気メンバーだったら大変だ。
ジャニオタから今のグループを好きになって驚いたことの一つである。
あともう一つ驚いたことは、メンバーとファンとの距離の近さだ。
定期ライブや対バンのライブ、公開収録やショッピングモールのイベントなど、頑張れば週2回ぐらいは彼らに会えるぐらい沢山の催しが行われている。
ファン心理としては、本当に嬉しい。今まで推しに会える機会なんて、冬のツアーの一定期間だけ、という形だった。それが今、会おうと思えばいつだって会えるのだ。嬉しくないわけがない。
そして、その度に今のグループは接触イベントを開催している。私のいう接触イベントは、CDやDVDと共についてくる握手会やお話会、撮影会のことである。
これがまたすごい。1分にも満たない時間だけど、大好きな人に会える権利がもらえるのだ。自分が頑張れば推しくんに会えるなんてすごいシステムだ。
もちろんファンだから、何回だって参加する。そうして、メンバーと仲良くなっていく。
メンバーに「また明日ね」って声をかけているファンの人を見かけたりする。
名前を呼ばれたり、自分にしか分からないようなことを話してくれたり、自分が話していたことを覚えてくれていたり…。沼は深くて抜けられない。
少ないファンだから、すごく大切にしてくれる。
それだけなのに、なんだか特別な気持ちになってしまうのは何故なんだろう。
向こうにとって悪くいうならば、いい金づるなだけだ。
だけど、オタクは推しくんに会いに、沢山のCDを買う。
厄介な沼にはまってしまったなぁと思う。だけど、抜けたいとは思わないところが怖いところだ。
深くて深くて抜けられない。推しくんのことが好きだから。